2023年も中央競馬では金杯が無事開催が終わり、そろそろ発表があるJRA賞競走馬部門でどの馬が受賞するのか気になる時期ですね。
そこで今年度はどのような状況なのか過去の記者投票の傾向から踏まえた展望と予想をしてみましょう。
- JRA賞競走馬部門の発表時期
- 競走馬部門の投票傾向
- 各部門の展望
- 最優秀2歳牡馬
- 最優秀2歳牝馬
- 最優秀3歳牡馬
- 最優秀3歳牝馬
- 最優秀4歳以上牡馬
- 最優秀4歳以上牝馬
- 最優秀短距離馬
- 最優秀ダートホース
- 最優秀障害馬
- 年度代表馬
- 特別賞
- もし票が割れた場合の決まり方
- JRA賞競走馬部門予想
- 参考文献
JRA賞競走馬部門の発表時期
東スポの記事によると、2022年度JRA賞競走馬部門の発表日は2023/01/10(火)の予定です。
過去10年の発表日は次のとおりとなります。
年度 | 競走馬部門発表日 | 金杯開催日 |
---|---|---|
2021 | 2022/01/11(火) | 2022/01/05(水) |
2020 | 2021/01/06(水) | 2021/01/05(火) |
2019 | 2020/01/07(火) | 2020/01/05(日) |
2018 | 2019/01/08(火) | 2019/01/05(土) |
2017 | 2018/01/09(火) | 2018/01/05(金) |
2016 | 2017/01/10(火) | 2017/01/05(木) |
2015 | 2016/01/06(水) | 2016/01/05(火) |
2014 | 2015/01/06(火) | 2015/01/04(日) |
2013 | 2014/01/07(火) | 2014/01/05(日) |
2012 | 2013/01/08(火) | 2013/01/05(土) |
来年以降の知識として、発表されるタイミングの法則としては次の2点になります。
競走馬部門の投票傾向
JRA賞競走馬部門では過去の投票傾向から次の内容が見受けられます。
- 年間のG1勝ち数が多い
- 秋に実績を残した馬が選ばれやすい
- G1勝ち数が同等の場合、直接対決の結果が反映されやすい
- 牝馬限定の場合、対牡馬の重賞実績が考慮される
- 地方競馬の実績は割引されやすい
- 海外競馬の実績は地域やレースの格に左右される
- 最優秀○歳(以上)牡馬や牝馬は芝中長距離馬が選ばれやすい
- 2部門以上にまたがる実績を残す場合でも複数受賞するケースは稀
競走馬部門はほぼG1実績で決まると言ってもいいでしょう。G1未勝利で受賞したケースだと2002年最優秀4歳以上牝馬ダイヤモンドビコーまで遡ります。
実績面では秋の実績が強く反映される傾向にあります。具体的には最優秀ダートホースではチャンピオンズCの勝ち馬、最優秀障害馬では中山大障害の勝ち馬に対し多く票が集まりやすいです。
また、G1勝ち数が同等の場合だと直接対決の結果で反映されるケースもあります。2020年年度代表馬が顕著な例でしょう。アーモンドアイ、コントレイル、デアリングタクトと年間G1を3勝した各馬ですが、ジャパンカップの結果がそのまま票にも反映されました。
牝馬限定戦では対牡馬との実績で選ばれるケースもあります。2021年最優秀3歳牝馬ではソダシ、ユーバーレーベン、アカイトリノムスメがそれぞれ牝馬三冠を1勝ずつしています。その中でソダシに多く票が集まったのは札幌記念G2で古馬との対戦に勝利したのが大きかったでしょう。
中央競馬以外の実績では地方競馬のダートグレード競走は票には反映され難い傾向にあります。また、海外競馬の実績は現在だとそこまで特別視はされません。凱旋門賞やBCクラシックなどは別物だと思いますが、ドバイWCを除くドバイや香港の競走では中央競馬G1と同等ぐらいでしょう。
最優秀3歳牡馬、最優秀3歳牝馬、最優秀4歳以上牡馬、最優秀4歳以上牝馬は過去の投票傾向より芝中長距離で実績を残した馬が選ばれやすいです。2019年最優秀3歳牡馬ではG1を2勝したアドマイヤマーズではなく、G1を1勝したサートゥルナーリアが選ばれています。理由としては次の票分散と関わりがあります。
年度代表馬を除く2部門以上にまたがる実績を残す場合でも記者は票を分散させる傾向にあるため、同時受賞することは稀です。年度代表馬と現在廃止された最優秀内国産馬を除くダブル受賞は1998年タイキシャトル(現在の最優秀4歳以上牡馬・最優秀短距離馬)が最後です。推測になりますが、出来るだけ多くの馬に受賞させたい記者側の意図が一定数あるのでしょう。もちろん両方同じ馬を記載する記者もいるため、投票内訳である程度判断することが可能です。
各部門の展望
以下、各部門毎の展望になります。対象馬は原則該当部門のG1/Jpn1勝ち馬に対しての評価になります。馬名の横は該当年度の成績と主な勝ち鞍を表示します。
最優秀2歳牡馬
G1/Jpn1勝ち馬の2歳牡馬は次の3頭です。
ホープフルSがG1昇格した2017年以降の投票結果は下記のとおりです。
年 | 馬名 | 票数 | 比率 | 当年成績 | G1/Jpn1勝利 | その他の主な勝ち鞍 |
---|---|---|---|---|---|---|
2017 | ダノンプレミアム | 275 | 94.8% | 3戦3勝 | 朝日杯FS | サウジアラビアRC(G3) |
2017 | タイムフライヤー | 13 | 4.5% | 5戦3勝 | ホープフルS | 萩S |
2017 | ルヴァンスレーヴ | 1 | 0.3% | 3戦3勝 | 全日本2歳優駿 | |
2017 | ワグネリアン | 1 | 0.3% | 3戦3勝 | なし | 東スポ杯2歳S(G3) |
2018 | アドマイヤマーズ | 153 | 55.4% | 4戦4勝 | 朝日杯FS | デイリー杯2歳S(G2)、中京2歳S |
2018 | サートゥルナーリア | 123 | 44.6% | 3戦3勝 | ホープフルS | 萩S |
2019 | コントレイル | 197 | 71.9% | 3戦3勝 | ホープフルS | 東スポ杯2歳S(G3) |
2019 | サリオス | 77 | 28.1% | 3戦3勝 | 朝日杯FS | サウジアラビアRC(G3) |
2020 | ダノンザキッド | 262 | 92.6% | 3戦3勝 | ホープフルS | 東スポ杯2歳S(G3) |
2020 | グレナディアガーズ | 21 | 7.4% | 4戦2勝 | 朝日杯FS | |
2021 | ドウデュース | 251 | 84.8% | 3戦3勝 | 朝日杯FS | アイビーS(L) |
2021 | キラーアビリティ | 44 | 14.9% | 4戦2勝 | ホープフルS | |
2021 | 該当馬なし | 1 | 0.3% |
無敗馬と1敗以上している馬の比較では無敗馬の方が優勢のため、ドルチェモアで確実でしょう。
最優秀2歳牝馬
G1/Jpn1勝ち馬の2歳牝馬は次の1頭です。
- リバティアイランド(3戦2勝) 阪神JF(G1)
過去10年間の投票結果は下記のとおりです。
年 | 馬名 | 票数 | 比率 | 当年成績 | G1/Jpn1勝利 | その他の主な勝ち鞍 |
---|---|---|---|---|---|---|
2012 | ローブティサージュ | 288 | 99.7% | 3戦2勝 | 阪神JF | |
2012 | 該当馬なし | 1 | 0.3% | |||
2013 | レッドリヴェール | 279 | 99.6% | 3戦3勝 | 阪神JF | 札幌2歳S(G3) |
2013 | ハープスター | 1 | 0.4% | 3戦2勝 | なし | 新潟2歳S(G3) |
2014 | ショウナンアデラ | 285 | 100.0% | 4戦3勝 | 阪神JF | |
2015 | メジャーエンブレム | 291 | 100.0% | 4戦3勝 | 阪神JF | |
2016 | ソウルスターリング | 290 | 99.7% | 3戦3勝 | 阪神JF | アイビーS |
2016 | リエノテソーロ | 1 | 0.3% | 4戦4勝 | 全日本2歳優駿 | エーデルワイス賞(Jpn3) |
2017 | ラッキーライラック | 290 | 100.0% | 3戦3勝 | 阪神JF | アルテミスS(G3) |
2018 | ダノンファンタジー | 275 | 99.6% | 4戦3勝 | 阪神JF | ファンタジーS(G3) |
2018 | 該当馬なし | 1 | 0.4% | |||
2019 | レシステンシア | 274 | 100.0% | 3戦3勝 | 阪神JF | ファンタジーS(G3) |
2020 | ソダシ | 283 | 100.0% | 4戦4勝 | 阪神JF | 札幌2歳S(G3)、アルテミスS(G3) |
2021 | サークルオブライフ | 294 | 99.3% | 4戦3勝 | 阪神JF | アルテミスS(G3) |
2021 | 該当馬なし | 2 | 0.7% |
その他の2歳牝馬重賞勝ち馬はブトンドール、キタウイング、ドゥーラ、ラヴェル、リバーラと5頭います。しかし、いずれも阪神JFで掲示板に載れずリバティアイランドとの直接対決で負けているため、リバティアイランドで確実でしょう。
最優秀3歳牡馬
G1/Jpn1勝ち馬の3歳牡馬は次の7頭です。
- イクイノックス(4戦2勝) 天皇賞(秋)(G1)、有馬記念(G1)
- ドウデュース(5戦1勝) 日本ダービー(G1)
- アスクビクターモア(6戦3勝) 菊花賞(G1)、弥生賞ディープインパクト記念(G2)
- ジオグリフ(5戦1勝) 皐月賞(G1)
- セリフォス(4戦2勝) マイルCS(G1)、富士S(G2)
- ダノンスコーピオン(6戦2勝) NHKマイルC(G1)、アーリントンC(G3)
- ノットゥルノ(9戦3勝) ジャパンダートダービー(G1)
2008年以降、G1を2勝以上した馬がいた年の投票結果は下記のとおりです。
年 | 馬名 | 票数 | 比率 | 当年成績 | G1/Jpn1勝利 | その他の主な勝ち鞍 |
---|---|---|---|---|---|---|
2008 | ディープスカイ | 300 | 100.0% | 10戦5勝 | 日本ダービー、NHKマイルC | 毎日杯(Jpn3)、神戸新聞杯(Jpn2) |
2010 | ヴィクトワールピサ | 280 | 98.2% | 7戦3勝 | 有馬記念、皐月賞 | 弥生賞(G2) |
2010 | ローズキングダム | 4 | 1.4% | 7戦2勝 | ジャパンC | 神戸新聞杯(G2) |
2010 | エイシンフラッシュ | 1 | 0.4% | 6戦2勝 | 日本ダービー | 京成杯(G3) |
2011 | オルフェーヴル | 285 | 100.0% | 8戦6勝 | 皐月賞、日本ダービー、菊花賞、有馬記念 | スプリングS(G2)、神戸新聞杯(G2) |
2012 | ゴールドシップ | 289 | 100.0% | 6戦5勝 | 皐月賞、菊花賞、有馬記念 | 神戸新聞杯(G2)、共同通信杯(G3) |
2015 | ドゥラメンテ | 285 | 97.9% | 4戦3勝 | 皐月賞、日本ダービー | |
2015 | キタサンブラック | 6 | 2.1% | 8戦5勝 | 菊花賞 | スプリングS(G2)、セントライト記念(G2) |
2016 | サトノダイヤモンド | 286 | 98.3% | 6戦4勝 | 有馬記念、菊花賞 | 神戸新聞杯(G2)、きさらぎ賞(G3) |
2016 | マカヒキ | 5 | 1.7% | 6戦4勝 | 日本ダービー | 弥生賞(G2)、ニエル賞(G2) |
2017 | レイデオロ | 289 | 99.7% | 4戦2勝 | 日本ダービー | 神戸新聞杯(G2) |
2017 | キセキ | 1 | 0.3% | 8戦3勝 | 菊花賞 | |
2019 | サートゥルナーリア | 124 | 45.3% | 5戦2勝 | 皐月賞 | 神戸新聞杯(G2) |
2019 | アドマイヤマーズ | 107 | 39.1% | 5戦2勝 | 香港マイル、NHKマイルC | |
2019 | クリソベリル | 24 | 8.8% | 5戦5勝 | チャンピオンズC、ジャパンダートダービー | 兵庫チャンピオンシップ(Jpn2)、日本テレビ盃(Jpn2) |
2019 | ロジャーバローズ | 15 | 5.5% | 4戦2勝 | 日本ダービー | |
2019 | ワールドプレミア | 3 | 1.1% | 5戦2勝 | 菊花賞 | |
2019 | 該当馬なし | 1 | 0.4% | |||
2020 | コントレイル | 283 | 100.0% | 5戦4勝 | 皐月賞、日本ダービー、菊花賞 | 神戸新聞杯(G2) |
2021 | エフフォーリア | 296 | 100.0% | 5戦4勝 | 皐月賞、天皇賞(秋)、有馬記念 | 共同通信杯(G3) |
中長距離路線でG1を2勝以上した馬が基本的には受賞しているため、イクイノックスで確実でしょう。その他に投票される馬がいるかどうかが注目点です。
最優秀3歳牝馬
G1/Jpn1勝ち馬の3歳牝馬は次の3頭です。
- スターズオンアース(5戦2勝) 桜花賞(G1)、オークス(G1)
- スタニングローズ(6戦4勝) 秋華賞(G1)、フラワーC(G3)、紫苑S(G3)
- ヴァレーデラルナ(8戦4勝) JBCレディスクラシック(Jpn1)
2008年以降、牝馬二冠馬がいた年の投票結果は下記のとおりです。
年 | 馬名 | 票数 | 比率 | 当年成績 | G1/Jpn1勝利 | その他の主な勝ち鞍 |
---|---|---|---|---|---|---|
2009 | ブエナビスタ | 286 | 99.7% | 7戦3勝 | 桜花賞、オークス | チューリップ賞(Jpn3) |
2009 | レッドディザイア | 1 | 0.3% | 7戦3勝 | 秋華賞 | |
2010 | アパパネ | 284 | 99.6% | 6戦3勝 | 桜花賞、オークス、秋華賞 | |
2010 | スノーフェアリー | 1 | 0.4% | 1戦1勝 | エリザベス女王杯 | |
2012 | ジェンティルドンナ | 289 | 100.0% | 7戦6勝 | 桜花賞、オークス、秋華賞、ジャパンC | ローズS(G2)、シンザン記念(G3) |
2013 | メイショウマンボ | 280 | 100.0% | 8戦5勝 | オークス、秋華賞、エリザベス女王杯 | フィリーズレビュー(G2) |
2015 | ミッキークイーン | 291 | 100.0% | 6戦3勝 | 秋華賞、エリザベス女王杯 | |
2018 | アーモンドアイ | 276 | 100.0% | 5戦5勝 | 桜花賞、オークス、秋華賞、ジャパンC | シンザン記念(G3) |
2020 | デアリングタクト | 283 | 100.0% | 5戦4勝 | 桜花賞、オークス、秋華賞 |
※スノーフェアリーはJRA賞選考対象の成績のみを掲載、海外の成績は反映しません。
いずれも満票か満票に近い投票結果のため、牝馬二冠のスターズオンアースの受賞は確実でしょう。
最優秀4歳以上牡馬
G1/Jpn1/J・G1勝ち馬の4歳以上牡馬は次の16頭です。
- タイトルホルダー (5戦3勝) 天皇賞(春)(G1)、宝塚記念(G1)、日経賞(G2)
- パンサラッサ (6戦2勝) ドバイターフ(G1)、中山記念(G2)
- シャフリヤール (4戦1勝) ドバイSC(G1)
- ポタジェ (7戦1勝) 大阪杯(G1)
- ヴェラアズール (8戦4勝) ジャパンC(G1)、京都大賞典(G2)
- ナランフレグ (6戦1勝) 高松宮記念(G1)
- ジャンダルム (6戦2勝) スプリンターズS(G1)、オーシャンS(G3)
- カフェファラオ (3戦2勝) フェブラリーS(G1)、マイルCS南部杯(Jpn1)
- ジュンライトボルト (4戦3勝) チャンピオンズC(G1)、シリウスS(G3)
- ウシュバテソーロ (8戦4勝) 東京大賞典(G1)
- チュウワウィザード (3戦1勝) 川崎記念(Jpn1)
- メイショウハリオ (5戦2勝) 帝王賞(Jpn1)、マーチS(G3)
- テーオーケインズ (5戦2勝) JBCクラシック(Jpn1)、平安S(G3)
- ダンシングプリンス (4戦3勝) JBCスプリント(Jpn1)、リヤドダートスプリント(G3)、北海道スプリントC(Jpn3)
- オジュウチョウサン (4戦1勝) 中山グランドジャンプ(J・G1)
- ニシノデイジー (5戦2勝) 中山大障害(J・G1)
2008年以降、芝中長距離路線でG1を2勝以上した馬がいた年の投票結果は下記のとおりです。
年 | 馬名 | 票数 | 比率 | 当年成績 | G1/Jpn1勝利 | その他の主な勝ち鞍 |
---|---|---|---|---|---|---|
2009 | ドリームジャーニー | 221 | 77.0% | 8戦3勝 | 宝塚記念、有馬記念 | 産経大阪杯(G2) |
2009 | カンパニー | 65 | 22.6% | 7戦4勝 | 天皇賞(秋)、マイルCS | 中山記念(G2)、毎日王冠(G2) |
2009 | エスポワールシチー | 1 | 0.3% | 6戦4勝 | ジャパンCダート、かしわ記念、マイルCS南部杯 | マーチS(G3) |
2015 | ラブリーデイ | 174 | 59.8% | 10戦6勝 | 宝塚記念、天皇賞(秋) | 京都記念(G2)、京都大賞典(G2)、中山金杯(G3)、鳴尾記念(G3) |
2015 | モーリス | 114 | 39.2% | 6戦6勝 | 安田記念、マイルCS、香港マイル | ダービー卿CT(G3) |
2015 | エイシンヒカリ | 1 | 0.3% | 5戦4勝 | 香港C | 毎日王冠(G2)、エプソムC(G3) |
2015 | ゴールドアクター | 1 | 0.3% | 4戦4勝 | 有馬記念 | アルゼンチン共和国杯(G2) |
2015 | 該当馬なし | 1 | 0.3% | |||
2016 | キタサンブラック | 201 | 69.1% | 6戦3勝 | 天皇賞(春)、ジャパンC | |
2016 | モーリス | 90 | 30.9% | 5戦3勝 | チャンピオンズマイル、天皇賞(秋)、香港C | |
2017 | キタサンブラック | 290 | 100.0% | 6戦4勝 | 天皇賞(春)、天皇賞(秋)、有馬記念 |
混戦の年もありますが、芝中長距離路線でG1を2勝以上した馬が優勢なのでタイトルホルダーが優位だと考えます。
最優秀4歳以上牝馬
G1/Jpn1勝ち馬の4歳以上牝馬は次の5頭です。
- ソダシ (5戦1勝) ヴィクトリアマイル(G1)
- ソングライン (4戦2勝) 安田記念(G1)、1351ターフスプリント(G3)
- ジェラルディーナ (7戦2勝) エリザベス女王杯(G1)、オールカマー(G2)
- ウインマリリン (5戦1勝) 香港ヴァーズ(G1)
- ショウナンナデシコ (9戦4勝) かしわ記念(Jpn1)、エンプレス杯(Jpn2)、マリーンC(Jpn3)、スパーキングレディーC(Jpn3)
2008年以降、G1を2勝以上した馬がおらず、対牡馬相手にG1勝利した馬がいた年の投票結果は下記のとおりです。
年 | 馬名 | 票数 | 比率 | 当年成績 | G1/Jpn1勝利 | その他の主な勝ち鞍 |
---|---|---|---|---|---|---|
2011 | ブエナビスタ | 277 | 97.2% | 6戦1勝 | ジャパンC | |
2011 | カレンチャン | 4 | 1.4% | 7戦5勝 | スプリンターズS | 阪神牝馬S(G2)、函館スプリントS(G3)、キーンランドC(G3) |
2011 | アパパネ | 1 | 0.4% | 6戦1勝 | ヴィクトリアマイル | |
2011 | スノーフェアリー | 1 | 0.4% | 1戦1勝 | エリザベス女王杯 | |
2011 | 該当馬なし | 2 | 0.7% | |||
2012 | カレンチャン | 177 | 61.2% | 5戦1勝 | 高松宮記念 | |
2012 | レインボーダリア | 75 | 26.0% | 8戦2勝 | エリザベス女王杯 | |
2012 | ホエールキャプチャ | 3 | 1.0% | 6戦1勝 | ヴィクトリアマイル | |
2012 | ドナウブルー | 3 | 1.0% | 7戦2勝 | なし | 京都牝馬S(G3)、関屋記念(G3) |
2012 | ミラクルレジェンド | 1 | 0.3% | 7戦3勝 | なし | JBCレディスクラシック(重賞)、レディスプレリュード(重賞)、マリーンC(Jpn3) |
2012 | 該当馬なし | 30 | 10.4% | |||
2013 | ジェンティルドンナ | 274 | 97.9% | 4戦1勝 | ジャパンC | |
2013 | ヴィルシーナ | 3 | 1.1% | 6戦1勝 | ヴィクトリアマイル | |
2013 | 該当馬なし | 3 | 1.1% | |||
2016 | マリアライト | 233 | 80.1% | 6戦1勝 | 宝塚記念 | |
2016 | クイーンズリング | 46 | 15.8% | 6戦3勝 | エリザベス女王杯 | 府中牝馬S(G2)、京都牝馬S(G3) |
2016 | ストレイトガール | 5 | 1.7% | 2戦1勝 | ヴィクトリアマイル | |
2016 | ミッキークイーン | 2 | 0.7% | 4戦0勝 | なし | |
2016 | ルージュバック | 1 | 0.3% | 6戦2勝 | なし | 毎日王冠(G2)、エプソムC(G3) |
2016 | 該当馬なし | 4 | 1.4% | |||
2017 | ヴィブロス | 194 | 66.9% | 4戦1勝 | ドバイターフ | |
2017 | アドマイヤリード | 49 | 16.9% | 6戦3勝 | ヴィクトリアマイル | |
2017 | クロコスミア | 2 | 0.7% | 7戦3勝 | なし | 府中牝馬S(G2) |
2017 | ミッキークイーン | 2 | 0.7% | 5戦1勝 | なし | 阪神牝馬S(G2) |
2017 | レッツゴードンキ | 1 | 0.3% | 6戦1勝 | なし | 京都牝馬S(G3) |
2017 | 該当馬なし | 42 | 14.5% |
※スノーフェアリーはJRA賞選考対象の成績のみを掲載、海外の成績は反映しません。
例年の傾向からすると、対牡馬G1を勝った馬が受賞するのでソングラインかウインマリリンのどちらかだと思います。ただし、最優秀短距離馬との票分散を行う記者がいたり、対牡馬G1で2着3着でも評価する記者もいたり予想するのはかなり難しいでしょう。
最優秀短距離馬
1600m以下のG1/Jpn1勝ち馬は次の13頭です。戦績は2022年の1600m以下に限られます。
- ナランフレグ (6戦1勝) 高松宮記念(G1)
- ソングライン (4戦2勝) 安田記念(G1)、1351ターフスプリント(G3)
- ジャンダルム (6戦2勝) スプリンターズS(G1)、オーシャンS(G3)
- セリフォス(4戦2勝) マイルCS(G1)、富士S(G2)
- ソダシ (4戦1勝) ヴィクトリアマイル(G1)
- ダノンスコーピオン(5戦2勝) NHKマイルC(G1)、アーリントンC(G3)
- スターズオンアース(3戦1勝) 桜花賞(G1)、オークス(G1)
- カフェファラオ (3戦2勝) フェブラリーS(G1)、マイルCS南部杯(Jpn1)
- ダンシングプリンス (4戦3勝) JBCスプリント(Jpn1)、リヤドダートスプリント(G3)、北海道スプリントC(Jpn3)
- ショウナンナデシコ (3戦3勝) かしわ記念(Jpn1)、エンプレス杯(Jpn2)、マリーンC(Jpn3)、スパーキングレディーC(Jpn3)
- ドルチェモア(3戦3勝) 朝日杯FS(G1)、サウジアラビアRC(G3)
- リバティアイランド(3戦2勝) 阪神JF(G1)
- デルマソトガケ(1戦1勝) 全日本2歳優駿(Jpn1)
2008年以降、芝G1を2勝以上した馬がいない年の投票結果は下記のとおりです。
年 | 馬名 | 票数 | 比率 | 当年成績 | G1/Jpn1勝利 | その他の主な勝ち鞍 |
---|---|---|---|---|---|---|
2008 | スリープレスナイト | 233 | 77.7% | 6戦5勝 | スプリンターズS | CBC賞(G3)、北九州記念(Jpn3) |
2008 | ウオッカ | 53 | 17.7% | 2戦1勝 | 安田記念 | |
2008 | ファイングレイン | 6 | 2.0% | 7戦3勝 | 高松宮記念 | シルクロードS(G3) |
2008 | ブルーメンブラット | 4 | 1.3% | 4戦1勝 | マイルCS | |
2008 | エイジアンウインズ | 2 | 0.7% | 4戦3勝 | ヴィクトリアマイル | 阪神牝馬S(G2) |
2008 | 該当馬なし | 2 | 0.7% | |||
2010 | キンシャサノキセキ | 257 | 90.2% | 6戦3勝 | 高松宮記念 | 阪神C(G2)、オーシャンS(G3) |
2010 | エーシンフォワード | 14 | 4.9% | 9戦2勝 | マイルCS | 阪急杯(G3) |
2010 | ダノンシャンティ | 4 | 1.4% | 1戦1勝 | NHKマイルC | |
2010 | エスポワールシチー | 1 | 0.4% | 3戦2勝 | フェブラリーS、かしわ記念 | |
2010 | ショウワモダン | 1 | 0.4% | 7戦2勝 | 安田記念 | ダービー卿CT(G3) |
2010 | ブエナビスタ | 1 | 0.4% | 1戦1勝 | ヴィクトリアマイル | |
2010 | 該当馬なし | 7 | 2.5% | |||
2011 | カレンチャン | 270 | 94.7% | 7戦5勝 | スプリンターズS | 阪神牝馬S(G2)、函館スプリントS(G3)、キーンランドC(G3) |
2011 | エイシンアポロン | 4 | 1.4% | 2戦2勝 | マイルCS | 富士S(G3) |
2011 | キンシャサノキセキ | 3 | 1.1% | 2戦1勝 | 高松宮記念 | |
2011 | リアルインパクト | 2 | 0.7% | 5戦1勝 | 安田記念 | |
2011 | トランセンド | 2 | 0.7% | 2戦2勝 | フェブラリーS、マイルCS南部杯 | |
2011 | 該当馬なし | 4 | 1.4% | |||
2014 | スノードラゴン | 193 | 67.7% | 8戦1勝 | スプリンターズS | |
2014 | コパノリチャード | 34 | 11.9% | 6戦2勝 | 高松宮記念 | 阪急杯(G3) |
2014 | ジャスタウェイ | 32 | 11.2% | 1戦1勝 | 安田記念 | |
2014 | ミッキーアイル | 12 | 4.2% | 7戦4勝 | NHKマイルC | スワンS(G2)、シンザン記念(G3)、アーリントンC(G3) |
2014 | コパノリッキー | 2 | 0.7% | 2戦2勝 | フェブラリーS、かしわ記念 | |
2014 | 該当馬なし | 12 | 4.2% | |||
2016 | ミッキーアイル | 169 | 58.1% | 5戦2勝 | マイルCS | 阪急杯(G3) |
2016 | モーリス | 52 | 17.9% | 2戦1勝 | チャンピオンズマイル | |
2016 | ビッグアーサー | 29 | 10.0% | 5戦2勝 | 高松宮記念 | セントウルS(G2) |
2016 | レッドファルクス | 23 | 7.9% | 7戦3勝 | スプリンターズS | CBC賞(G3) |
2016 | ロゴタイプ | 2 | 0.7% | 3戦1勝 | 安田記念 | |
2016 | ジュエラー | 1 | 0.3% | 3戦1勝 | 桜花賞 | |
2016 | ダノンレジェンド | 1 | 0.3% | 6戦4勝 | JBCスプリント | 黒船賞(Jpn3)、北海道スプリントC(Jpn3)、クラスターC(Jpn3) |
2016 | メジャーエンブレム | 1 | 0.3% | 3戦2勝 | 桜花賞 | |
2016 | 該当馬なし | 13 | 4.5% | |||
2017 | レッドファルクス | 264 | 91.0% | 5戦2勝 | スプリンターズS | 京王杯スプリングC(G2) |
2017 | ペルシアンナイト | 16 | 5.5% | 4戦2勝 | マイルCS | アーリントンC(G3) |
2017 | アドマイヤリード | 2 | 0.7% | 2戦1勝 | ヴィクトリアマイル | |
2017 | イスラボニータ | 1 | 0.3% | 5戦2勝 | なし | マイラーズC(G2)、阪神C(G2) |
2017 | セイウンコウセイ | 1 | 0.3% | 7戦2勝 | 高松宮記念 | |
2017 | 該当馬なし | 6 | 2.1% |
基本的にはスプリンターズSかマイルCSを勝った馬に票が入りやすい傾向にあります。2010年は高松宮記念勝ち馬キシャサノキセキが受賞していますが、阪神Cを勝ちスプリンターズS2着(1着は香港のウルトラファンタジー)など年間を通じて活躍し、マイルCSが人気薄のエーシンフォワードが勝ったことも影響しているでしょう。
傾向どおりならば、今年はジャンダルムかセリフォスが優勢だと考えますが人気薄で勝ったジャンダルムよりはセリフォスに票が集まりやすいでしょうか。
最優秀ダートホース
ダートのG1/Jpn1勝ち馬は次の11頭です。戦績は2022年のダート戦に限られます。
- カフェファラオ (2戦2勝) フェブラリーS(G1)、マイルCS南部杯(Jpn1)
- ジュンライトボルト (4戦3勝) チャンピオンズC(G1)、シリウスS(G3)
- ウシュバテソーロ (5戦4勝) 東京大賞典(G1)
- チュウワウィザード (3戦1勝) 川崎記念(Jpn1)
- ショウナンナデシコ (9戦4勝) かしわ記念(Jpn1)、エンプレス杯(Jpn2)、マリーンC(Jpn3)、スパーキングレディーC(Jpn3)
- メイショウハリオ (5戦2勝) 帝王賞(Jpn1)、マーチS(G3)
- テーオーケインズ (5戦2勝) JBCクラシック(Jpn1)、平安S(G3)
- ダンシングプリンス (4戦3勝) JBCスプリント(Jpn1)、リヤドダートスプリント(G3)、北海道スプリントC(Jpn3)
- ノットゥルノ(8戦3勝) ジャパンダートダービー(G1)
- ヴァレーデラルナ(8戦4勝) JBCレディスクラシック(Jpn1)
- デルマソトガケ(4戦3勝) 全日本2歳優駿(Jpn1)
ジャパンCダートがチャンピオンズCへ変わった2014年以降、中央競馬ダートG1勝ち馬が年内G1/Jpn1を2勝以下の年の投票結果は下記のとおりです。
年 | 馬名 | 票数 | 比率 | 当年成績 | G1/Jpn1勝利 | その他の主な勝ち鞍 |
---|---|---|---|---|---|---|
2015 | コパノリッキー | 147 | 50.5% | 6戦3勝 | フェブラリーS、JBCクラシック | 東海S(G2) |
2015 | サンビスタ | 73 | 25.1% | 9戦4勝 | チャンピオンズC | レディスプレリュード(Jpn2)、TCK女王盃(Jpn3)、マリーンC(Jpn3) |
2015 | ホッコータルマエ | 28 | 9.6% | 6戦2勝 | 川崎記念、帝王賞 | |
2015 | ノンコノユメ | 14 | 4.8% | 8戦5勝 | ジャパンダートダービー | 武蔵野S(G3)、ユニコーンS(G3) |
2015 | サウンドトゥルー | 13 | 4.5% | 11戦6勝 | 東京大賞典 | 日本テレビ盃(Jpn2) |
2015 | 該当馬なし | 16 | 5.5% | |||
2016 | サウンドトゥルー | 156 | 53.6% | 7戦1勝 | チャンピオンズC | |
2016 | アウォーディー | 82 | 28.2% | 6戦4勝 | JBCクラシック | 日本テレビ盃(Jpn2)、アンタレスS(G3)、名古屋大賞典(Jpn3) |
2016 | コパノリッキー | 28 | 9.6% | 7戦3勝 | かしわ記念、帝王賞、マイルCS南部杯 | |
2016 | モーニン | 6 | 2.1% | 6戦2勝 | フェブラリーS | 根岸S(G3) |
2016 | アポロケンタッキー | 4 | 1.4% | 8戦5勝 | 東京大賞典 | みやこS(G3) |
2016 | 該当馬なし | 15 | 5.2% | |||
2019 | クリソベリル | 270 | 98.5% | 5戦5勝 | チャンピオンズC、ジャパンダートダービー | 日本テレビ盃(Jpn2) |
2019 | オメガパフューム | 4 | 1.5% | 6戦2勝 | 帝王賞、東京大賞典 | |
2020 | チュウワウィザード | 186 | 65.7% | 4戦2勝 | チャンピオンズC、川崎記念 | |
2020 | クリソベリル | 85 | 30.0% | 4戦2勝 | 帝王賞、JBCクラシック | |
2020 | モズアスコット | 4 | 1.4% | 6戦2勝 | フェブラリーS | 根岸S(G3) |
2020 | オメガパフューム | 4 | 1.4% | 4戦2勝 | 東京大賞典 | 平安S(G3) |
2020 | アルクトス | 2 | 0.7% | 5戦1勝 | マイルCS南部杯 | |
2020 | ダノンファラオ | 1 | 0.4% | 9戦3勝 | ジャパンダートダービー | 浦和記念(Jpn2) |
2020 | 該当馬なし | 1 | 0.4% | |||
2021 | テーオーケインズ | 240 | 81.1% | 5戦3勝 | チャンピオンズC、帝王賞 | アンタレスS(G3) |
2021 | マルシュロレーヌ | 47 | 15.9% | 6戦4勝 | BCディスタフ | エンプレス杯(Jpn2)、TCK女王盃(Jpn3)、ブリーダーズGC(Jpn3) |
2021 | カフェファラオ | 8 | 2.7% | 3戦1勝 | フェブラリーS | |
2021 | オメガパフューム | 1 | 0.3% | 4戦1勝 | 東京大賞典 |
ほぼチャンピオンズCの勝ち馬が選ばれます。2015年のみサンビスタを押さえてフェブラリーS勝ちのコパノリッキーが受賞しています。例年の傾向からすると、今年はジュンライトボルトが優勢ですが、2015年のようにカフェファラオがG1/Jpn1勝ち数で上回っているため確実とまでは言えません。
最優秀障害馬
J・G1勝ち馬は次の2頭です。
- オジュウチョウサン (4戦1勝) 中山グランドジャンプ(J・G1)
- ニシノデイジー (4戦2勝) 中山大障害(J・G1)
2008年以降、J・G1勝ち馬が他に重賞勝ちが無かった年の投票結果は下記のとおりです。
年 | 馬名 | 票数 | 比率 | 当年成績 | J・G1勝利 | その他の主な勝ち鞍 |
---|---|---|---|---|---|---|
2009 | キングジョイ | 273 | 95.1% | 4戦1勝 | 中山大障害 | |
2009 | スプリングゲント | 4 | 1.4% | 2戦1勝 | 中山グランドJ | |
2009 | 該当馬なし | 10 | 3.5% | |||
2010 | バシケーン | 157 | 55.1% | 10戦2勝 | 中山大障害 | |
2010 | コウエイトライ | 21 | 7.4% | 9戦2勝 | なし | 新潟JS(J・G3)、阪神JS(J・G3) |
2010 | メルシーモンサン | 13 | 4.6% | 2戦1勝 | 中山グランドJ | |
2010 | ランヘランバ | 9 | 3.2% | 8戦4勝 | なし | 小倉サマーJ(J・G3)、京都JS(J・G3) |
2010 | タマモグレアー | 1 | 0.4% | 5戦3勝 | なし | 障害オープン2勝 |
2010 | 該当馬なし | 84 | 29.5% | |||
2012 | マジェスティバイオ | 156 | 54.0% | 5戦3勝 | 中山グランドJ | |
2012 | マーベラスカイザー | 121 | 41.9% | 5戦2勝 | 中山大障害 | |
2012 | エムエスワールド | 1 | 0.3% | 4戦2勝 | なし | 京都ハイJ(J・G2)、小倉サマーJ(J・G3) |
2012 | 該当馬なし | 11 | 3.8% | |||
2014 | アポロマーベリック | 179 | 62.8% | 4戦2勝 | 中山グランドJ | |
2014 | レッドキングダム | 103 | 36.1% | 8戦4勝 | 中山大障害 | |
2014 | 該当馬なし | 3 | 1.1% | |||
2018 | オジュウチョウサン | 228 | 82.6% | 1戦1勝 | 中山グランドJ | |
2018 | ニホンピロバロン | 42 | 15.2% | 3戦1勝 | 中山大障害 | |
2018 | アップトゥデイト | 1 | 0.4% | 5戦2勝 | なし | 阪神スプリングJ(J・G2)、阪神JS(J・G3) |
2018 | 該当馬なし | 5 | 1.8% |
暮れの中山大障害の馬ばかりが選ばれていると思いきや、中山グランドジャンプ勝ち馬が受賞するケースもあります。直接対決で勝っているニシノデイジーが優勢と思いますが、オジュウチョウサンの功労的な意味も込めて投票する記者もいると考えられますのでどちらの馬が受賞するのかは難しいでしょう。
また、J・G1馬以外に投票される年も見られるため、重賞3勝のホッコーメヴィウスにも票がどの程度入るのか注目です。
年度代表馬
G1/Jpn1を2勝以上した馬は次の4頭です。
- イクイノックス(4戦2勝) 天皇賞(秋)(G1)、有馬記念(G1)
- スターズオンアース(5戦2勝) 桜花賞(G1)、オークス(G1)
- タイトルホルダー (5戦3勝) 天皇賞(春)(G1)、宝塚記念(G1)、日経賞(G2)
- カフェファラオ (3戦2勝) フェブラリーS(G1)、マイルCS南部杯(Jpn1)
2008年以降、G1/Jpn1を3勝以上した馬へ投票が無かった年の投票結果は下記のとおりです。
年 | 馬名 | 票数 | 比率 | 当年成績 | G1/Jpn1勝利 | その他の主な勝ち鞍 |
---|---|---|---|---|---|---|
2008 | ウオッカ | 180 | 60.0% | 7戦2勝 | 安田記念、天皇賞(秋) | |
2008 | ダイワスカーレット | 79 | 26.3% | 3戦2勝 | 有馬記念 | 産経大阪杯(G2) |
2008 | ディープスカイ | 37 | 12.3% | 10戦5勝 | 日本ダービー、NHKマイルC | 毎日杯(Jpn3)、神戸新聞杯(Jpn2) |
2008 | カネヒキリ | 1 | 0.3% | 3戦2勝 | ジャパンCダート、東京大賞典 | |
2008 | スリープレスナイト | 1 | 0.3% | 6戦5勝 | スプリンターズS | CBC賞(G3)、北九州記念(Jpn3) |
2008 | 該当馬なし | 2 | 0.7% | |||
2014 | ジェンティルドンナ | 231 | 81.1% | 6戦2勝 | ドバイシーマクラシック、有馬記念 | |
2014 | ジャスタウェイ | 51 | 17.9% | 6戦3勝 | ドバイデューティフリー、安田記念 | 中山記念(G2) |
2014 | エピファネイア | 1 | 0.4% | 5戦1勝 | ジャパンC | |
2014 | 該当馬なし | 2 | 0.7% |
いずれも秋に活躍した馬が受賞されています。そのため今回はイクイノックスが優勢だと思われます。
特別賞
JRA賞競走馬部門の特別賞は他のどの部門でも受賞されなかった馬に対して行われるものです。そのため、例えば最優秀4歳以上牝馬と特別賞のダブル受賞はありません。
2022年度の場合で考えると、オジュウチョウサンがJRA所属馬による最高齢11歳でJ・G1を制したため少し考えられます。ただし、先ほどの説明でも書いたとおり最優秀障害馬を受賞した場合はもちろん特別賞はありません。
特別賞は競馬記者クラブや競馬新聞協会で構成される代表者8名による受賞馬選考委員会で決められます。委員会が1月10日(火曜日)にどのような判断をするのか注目ですね。
もし票が割れた場合の決まり方
日本中央競馬会JRA賞表彰規則には受賞馬の決定方法が記載されています。
第3条
4 記者投票において、JRA賞年度代表馬賞について投票者数の3分の1以上の票を得た記者投票順位の第1位で、かつ、別表第1の左欄に掲げる各部門に係る賞のいずれかについて受賞馬として決定された馬は、JRA賞年度代表馬の受賞馬に決定する。5 記者投票において、JRA賞年度代表馬賞について「該当馬なし」の投票が記者投票順位の第1位で、かつ、投票者数の3分の1以上の票を占めたときは、受賞馬はないものとする。
6 別表第1の左欄に掲げる各部門に係る賞について投票者数の3分の1以上の票を得た記者投票順位の第1位の馬は、当該部門の受賞馬に決定する。
7 別表第1の左欄に掲げる各部門に係る賞のうち、記者投票において「該当馬なし」の投票が記者投票順位の第1位で、かつ、投票者数の3分の1以上の票を占めたときは、受賞馬はないものとする。
8 第4項から前項までの規定により受賞馬又は受賞馬がないことが決定しない場合は、次条に定める受賞馬選考委員会が受賞馬を決定する。この場合において、JRA賞年度代表馬賞及び別表第1の左欄に掲げる各部門に係る賞ともに、その賞ごとの記者投票順位の第1位の馬(記者投票順位の第1位が「該当馬なし」の場合は第2位の馬)について受賞馬とするか否かを決定する。
日本中央競馬会JRA賞表彰規則より
要約すると各部門と年度代表馬は下記の順に決まります。
- 票の1/3以上を占めた最多投票馬(該当馬なしを含む)がいる場合は自動受賞
※年度代表馬部門の場合は各部門の1つ以上で選出されていることも条件に含む - 該当馬なしを含む全馬とも票が1/3未満の場合、該当馬なしを除いた最多投票馬を受賞するかどうか受賞馬選考委員会が決める
今回の場合、各馬とも1/3を割る可能性がある部門は最優秀4歳以上牝馬と最優秀短距離馬の2部門でしょうか。今の基準となってから特別賞を除く各賞で受賞馬選考委員会が決定したケースは無いため、もし委員会が判断するケースとなった場合はどうなるか注目です。
JRA賞競走馬部門予想
以上の展望よりJRA賞競走馬部門の予想は下記のとおりです。
- 年度代表馬:イクイノックス
- 最優秀2歳牡馬:ドルチェモア
- 最優秀2歳牝馬:リバティアイランド
- 最優秀3歳牡馬:イクイノックス
- 最優秀3歳牝馬:スターズオンアース
- 最優秀4歳以上牡馬:タイトルホルダー
- 最優秀4歳以上牝馬:ソングライン
- 最優秀短距離馬:セリフォス
- 最優秀ダートホース:ジュンライトボルト
- 最優秀障害馬:ニシノデイジー
- 特別賞:オジュウチョウサン
個人的に難解なのは最優秀4歳以上牝馬と最優秀短距離馬の2部門で票が割れる可能性があります。また、最優秀障害馬と特別賞もどうなるか気になるところです。